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2024.08.19

コラム

加齢に伴う膝の痛みの原因と早期対策の重要性

こんにちは。
愛知県安城市の松井整形外科です。今回は改めて「膝の痛み」についてです。

年齢を重ねることで出現しやすい痛みの原因や、早期に対策すべき理由などを織り交ぜながら、改めて日頃の対策を簡単に解説しています。

この記事を書いている筆者は、リハビリテーション専門職として歴16年、トレーニング歴6年の経歴で、現在も毎日リハビリテーションを実施しています。今回もこういった筆者が解説していきます。

 

加齢に伴う膝の痛みの原因と早期対策の重要性

膝の痛みは、年齢を重ねるとともに多くの人が悩まされる疾患の一つです。膝の痛みは、日常生活に影響を与え、活動範囲が狭まり、生活の質を低下させる原因となります。

加齢に伴う膝の痛みの主な原因と、その痛みを放置するリスクについて理解し、早期に対策を行うことが重要です。

加齢に伴う膝の痛みの原因

変形性膝関節症

加齢に伴い、膝関節の軟骨が徐々にすり減り、関節のクッションとしての役割が低下します。進行すると、関節が直接擦れ合うことで痛みや炎症が生じる「変形性膝関節症」となります。特に中高年の女性に多く見られ、肥満や過去の膝の怪我もリスク要因となります。

半月板損傷

膝関節内には、骨と骨の間でクッションの役割を果たす「半月板」という軟骨組織があります。半月板は加齢により損傷しやすくなります。損傷が進行すると、関節内で炎症が起こり、痛みや腫れが生じることがあります。

筋力低下

膝を支える筋力が低下すると、関節にかかる負担が増加します。特に大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)の衰えは、膝関節の安定性を低下させ、痛みを引き起こす原因となります。

関節リウマチ

関節リウマチは、自己免疫疾患の一種で、関節の炎症を引き起こし、痛みや腫れを伴います。加齢により発症リスクが高まり、膝の関節にも影響を及ぼすことがあります。

骨粗鬆症

骨粗鬆症は、骨密度が低下し、骨が脆くなる病気です。膝関節の骨も例外ではなく、骨が弱くなることで、膝に痛みが生じやすくなります。

 

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早期に対策するべき理由

膝の痛みを放置すると、痛みが慢性化し治療が難しくなるだけでなく、他の部位への影響も引き起こします。例えば、痛みを避けるために歩行が不安定になると、腰や股関節にも負担がかかり、さらなる痛みや障害が発生するリスクが高まります

また、活動範囲が狭まり、運動不足による筋力低下が進行し、体重増加や生活習慣病のリスクも高まります。これらのリスクを避けるためにも、膝の痛みが軽度のうちに対策を行うことが重要です。

 

日頃の対策方法5選

1適度な運動

膝への負担を軽減するためには、適度な運動が欠かせません。ウォーキングや水中運動は膝に優しく、筋力を維持・強化するのに効果的です。

また、ストレッチや軽い筋力トレーニングも取り入れると良いでしょう。

2体重管理

適正体重を維持することで、膝の負担を軽減し、痛みの予防に繋がります。バランスの取れた食事と適度な運動を組み合わせて、健康的な体重を保つことが重要です。

3サポーターやインソールの活用

膝への負担を軽減するために、サポーターやインソールを使用することも効果的です。特に、変形性膝関節症半月板損傷のある方には、関節の安定性を高め、痛みを緩和する効果があります。

4膝に負担をかけない動作の習慣化

しゃがむ際には腰を落とす前に、脚を広げて膝への負担を分散させる、重い物を持ち上げる際には膝を伸ばしたままではなく、腰を落として持ち上げるなどの工夫が必要です。

動作の理解や方法は、理学療法士などリハビリテーション専門職から指導を受けることが望ましいです。

5定期的なチェックアップと早期治療

膝に違和感や痛みを感じたら、早めに整形外科など専門医師の診察を受けることが重要です。膝の痛みが軽度のうちに治療を開始することで、症状の進行を防ぐことができます。

また、定期的に膝の状態をチェックすることで、異常を早期に発見し、適切な対策を行うことが可能です。

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当院では

ちなみに、当院では診察やレントゲン等で状態を評価し、正しい診断が出来るよう努めています。症状や状態に応じて、MRIやエコーも活用しながら、症状の原因究明を行っています。治療においても、お薬の処方、ヒアルロン酸やステロイドなどの関節注射、リハビリテーションでの徒手療法や運動療法、物理療法などその人、その症状に応じた治療プログラムを提案しています。

※当院のリハビリテーションについてはこちらをチェック
※当院の診療案内はこちらをチェック

 

まとめ

膝の痛みは加齢に伴い多くの人が経験するものですが、早期に対策を行うことで、その進行を遅らせ、日常生活の質を維持することが可能です。

適度な運動や体重管理、正しい動作の習慣化など、日々の生活の中で膝を大切にすることで、アクティブな生活を続けることができます。

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