2025.12.01
コラム
腰痛と呼吸の関係― 腹圧と姿勢から考える腰の安定性を整形外科が解説 ―

こんにちは。
愛知県安城市の 松井整形外科 です。
「腰痛がなかなか良くならない…」
「運動しているのに、すぐ腰が痛くなる」
実はその原因、“呼吸のクセ”にあるかもしれません。『呼吸 × 腹圧(お腹の圧力) × 姿勢』は注目すべき視点の一つになります。
今回は、あまり知られていない「呼吸と腰痛の深い関係」を解説します。
なぜ呼吸が腰痛と関係するのか?

呼吸をするとき、胸だけでなく横隔膜(お腹の中の大きな筋肉)が動いています。
横隔膜は“呼吸の筋肉”と思われがちですが、実はそれだけではなく、
- 腹圧の調整
- 姿勢の安定
- 体幹(コア)の働き
に大きく関わっています。
つまり、呼吸が上手くできていない=腰が支えられにくい状態になってしまうのです。
呼吸と腰の安定性の仕組み

体幹は、いわば「空気の入ったボール」のようなもの。このボールの中の圧力(=腹圧)が高まると、腰椎が安定し、腰への負担が軽減します。
腹圧は以下の4つの筋肉で支えられています。
- 横隔膜(呼吸の要)
- 腹横筋(お腹まわりの深層筋)
- 多裂筋(背骨の深部の筋肉)
- 骨盤底筋(下側の支え)
この4つの筋肉が呼吸に合わせて働くことで、腰を守る“天然コルセット”が完成します。
もし呼吸が浅かったり、胸だけで呼吸するクセがあると…
❌ 腹圧がうまく入らない
❌ 背中が反りやすくなる
❌ 腰まわりの筋肉だけに負担が集中する
その結果、慢性腰痛を引き起こしやすくなります。
呼吸が原因で起こる腰痛のサイン

次のような方は、呼吸と姿勢の崩れが腰痛に影響している可能性があります。
深呼吸すると胸だけが大きく動く
お腹をへこませるクセがある
反り腰になりやすい
毎日ストレッチしても腰の張りがとれない
運動をしても腰がすぐ疲れる
座っていると腰が重だるい
ひとつでも当てはまる方は、呼吸と腹圧のバランスが崩れている可能性が高いです。
今日からできる!腰痛改善の“呼吸トレーニング”

① お腹をふくらませる深呼吸(腹式呼吸)
- 仰向けに寝る
- 片手を胸、片手をお腹に置く
- 鼻から吸って、お腹をふくらませる
- 口からゆっくり吐いて、お腹をしぼめる
胸ではなく、お腹がメインで動くことがポイントです。
✔ 1日5回〜10回でOK
✔ 腰回りの筋肉が緩み、腹圧が整いやすくなります
② 反り腰の改善呼吸
デスクワークの方におすすめです。
- 椅子に浅く座る
- みぞおちを軽く背中側に引き込む感覚で息を吐く
- 吸うときはお腹をふくらませる
息を吐くときに骨盤がニュートラル(自然な場所)に戻り、腰椎への負担が少なくなります。
③ 呼吸 × 体幹安定ワーク
- 四つ這いになる
- お腹をふくらませながらゆっくり吸う
- 背中を丸めず、ゆっくり吐く
四つ這いは腰椎に負担が少なく、正しい腹圧の練習に最適です。
腰痛でお困りの方は松井整形外科へ

松井整形外科では、腰痛に関わる原因をCTやレントゲン、必要に応じてMRIなどで総合的に評価。リハビリ専門職が “腰に負担をかけにくい体の使い方” を丁寧に指導しています。
アクセス・診療曜日
📍 愛知県安城市法連町8番地11
🚗 駐車場53台完備
🚃JR安城駅より徒歩約10分/名鉄南安城駅より徒歩約5分
🚌名鉄バス 松井整形前より徒歩約1分/あんくるバス 松井整形前より徒歩約1分
🏥予約不要
📅月曜~土曜(※木曜、土曜も診療あり)
「運動しているのに腰痛が治らない」
「慢性的な腰の張りが取れない」
「反り腰・姿勢の悪さが気になる」
そんな方は、ぜひ一度松井整形外科までご相談ください。