2024.07.04
コラム
【腕の痺れや痛み】頸椎椎間板ヘルニアについて
こんにちは。
愛知県安城市の松井整形外科です。今回は「頸椎椎間板ヘルニア」についてです。
近年、パソコンやスマートフォンの長時間使用による姿勢の悪化が原因で、首や肩の痛みを訴える方が増加しています。中でも、この頸椎椎間板ヘルニアは、首の痛みだけでなく、腕や手の痺れ、痛みを引き起こすことがあります。
本コラムでは、頸椎椎間板ヘルニアと腕の痺れ・痛みの関係について解説します。
本日の内容
・頸椎椎間板ヘルニアとは?
・症状の特徴
・診断と治療
・予防とセルフケア
頸椎椎間板ヘルニアとは?
頸椎椎間板ヘルニアは、首の骨(頸椎)間にある椎間板が劣化し、その一部が外に飛び出すことによって発生します。椎間板はクッションの役割を果たしており、骨と骨の間で衝撃を吸収しますが、加齢や外傷、長時間の不適切な姿勢などが原因で劣化します。飛び出した椎間板は周囲の神経を圧迫し、痛みや痺れを引き起こします。
症状の特徴
頸椎椎間板ヘルニアでは、首を斜め後方へ反らす際に、首から肩、腕にかけての痛みを感じることが特徴です。これらの症状は、椎間板が圧迫する神経の部位によって異なります。以下に具体的な症状を挙げます。
首の痛み
頸椎に問題がある場合、首の後ろや側面に痛みが現れます。痛みは慢性的に続くことが多く、頭を動かすと悪化します。
肩から腕への痛み
椎間板ヘルニアが上位の頸椎に発生すると、肩から腕にかけて鋭い痛みが走ります。これは、腕に向かう神経が圧迫されるためです。
腕や手の痺れ
下位の頸椎にヘルニアが発生すると、手や指先に痺れが生じます。特に、親指から中指にかけての痺れや、指先の感覚異常が特徴的です。
筋力の低下
圧迫された神経が長期間にわたり損傷を受けると、腕や手の筋力が低下します。重い物を持つことが難しくなり、日常生活に支障をきたします。
診断と治療
整形外科などの医師は患者の痛みや痺れの部位、持続時間、活動との関連性を詳しく診察します。さらに、MRIやCTなどの画像診断を用いて、椎間板の状態や神経の圧迫状況を確認します。
保存療法
軽度から中程度の症状の場合、まず保存療法が試みられます。
お薬の処方
痛みや炎症を抑えるための鎮痛剤など、症状に応じた内容で処方されます。
理学療法
理学療法士による物理療法や、ストレッチや筋力強化トレーニングが行われ、姿勢の改善や筋肉のバランスを整えることで、症状の軽減を図ります。
生活習慣の改善
長時間の座位や不適切な姿勢を避けるために、作業環境の見直しや定期的な休憩が推奨されます。
手術療法
保存療法が効果を示さない場合や、神経症状が進行する場合には手術が検討されます。
また、日本整形外科学会のホームページ内では「頸椎椎間板ヘルニア」についてのパンフレットが紹介されていますので、ぜひご覧ください。
予防とセルフケア
頸椎椎間板ヘルニアの予防には、日常生活での姿勢管理が重要です。
正しい姿勢
座る際には背筋を伸ばし、首や肩が緊張しないようにします。パソコン作業時には、画面の高さを目の高さに合わせることを推奨します。
適度な運動
首や肩の筋肉を強化するために、適度な運動を日常に取り入れます。特に、ストレッチや軽負荷での筋力トレーニングが効果的です。
休息とリラクセーション
長時間の作業やストレスを避け、定期的な休息とリラクセーションを心掛けます。ヨガなどのリラクセーション法も有効です。
◎当院では
ちなみに、当院でも診察やレントゲン等で状態を評価し、正しい診断が出来るよう努めています。症状や状態に応じて、MRIも活用しながら、症状の原因究明を行っています。治療においても、お薬の処方、注射治療、リハビリテーションでの物理療法などその人、その症状に応じた治療プログラムを提案しています。もちろん、運動の指導もリハビリテーション専門職が行っています。
※当院のリハビリテーションについてはこちらをチェック
※当院の診療案内はこちらをチェック
最後に
頸椎椎間板ヘルニアは、早期の診断と適切な治療、そして予防策の実践によって症状の改善が期待できます。
もし、首や肩、腕に痛みや痺れを感じた場合は、早めに整形外科医などの専門医を受診し、適切な対策を講じることが大切です。
当院としても、症状が重度化する前になるべく早く対策をしてほしいと常々思っています。今の症状にお困りであれば、いつでもご相談ください。『早期改善と予防のために、「今」のあなたに必要な医療を提案』をモットーに、地域の皆様のサポートをさせていただきます。
smile and support by 松井整形外科