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2024.06.13

コラム

坐骨神経症とは何か?特徴的な症状7選【まとめ】

こんにちは。
愛知県安城市の松井整形外科です。今回はよく聞く『坐骨神経症』について、症状や対策などを簡単に解説します。

読者のお悩み
・坐骨神経症って何?
・腰に痺れや痛みを感じるけど、これって坐骨神経症?
・どのように対策したらいい?

こういったお悩みにお答えします。

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坐骨神経症とは何か?特徴的な症状7選

坐骨神経症(ざこつしんけいしょう)は、多くの人が経験する可能性のある痛みや不快感を伴う症状です。坐骨神経は人間の体でとても長い神経で、腰椎(腰の骨)から足の裏まで伸びています。

坐骨神経が圧迫されたり刺激されたりすると、痛みやその他の症状が現れることがあります。

この記事では、坐骨神経症の特徴的な症状7選と、その対策について解説します。

坐骨神経症の特徴的な症状

1. 腰から足にかけての痛み

坐骨神経症の最も一般的な症状は、腰から始まり、臀部(でんぶ)や太もも、ふくらはぎ、そして足の裏まで広がる痛みです。この痛みは片側の脚にのみ現れることが多く、鋭い痛みや焼けるような感覚、または刺すような痛みとして感じられることがあります。

2. しびれと麻痺

痛みと同時に、しびれや麻痺も典型的な症状です。坐骨神経が圧迫されることで、神経の信号伝達が妨げられ、脚や足の一部にしびれや感覚の鈍さが生じることがあります。

3. 筋力低下

坐骨神経症により、脚や足の筋力が低下することがあります。つま先を持ち上げる動作や、かかとで歩くことが困難になる場合があります。筋力低下は、神経の長期間の圧迫や損傷によって引き起こされることがあります。

4. 座位での痛みの増加

長時間座っていると痛みが悪化することがあります。これは、座ることで坐骨神経への圧力が増加するためです。車の運転やデスクワークが長時間続くと、痛みが強くなることがあります。

5. 姿勢や動作による痛みの変化

体を前かがみにしたり、重い物を持ち上げたりすると痛みが増すことがあります。また、咳やくしゃみをするときに痛みが鋭くなることもあります。これらの動作が、神経をさらに圧迫することが原因です。

6. 足の冷感または温感の異常

一部の人は、痛みと共に足に冷感または温感の異常を感じることがあります。これは、神経が適切に機能していないために起こる症状で、足が冷たく感じたり、逆に熱く感じたりすることがあります。

7. 排尿排便の障害

坐骨神経症に関連する深刻な状態の一つが馬尾症候群というものがあります。これは、脊髄の下部にある馬尾神経(馬尾)が圧迫されることで発生します。

馬尾症候群は緊急性が高い症状であり、即時に医療介入が必要です。主な症状には、重度の腰痛、脚のしびれや脱力、そして排尿排便障害が含まれます。

坐骨神経症の対策

坐骨神経症の症状を緩和するための具体的な対策例を以下にまとめます。

1. ストレッチと運動

坐骨神経の圧迫を緩和するためには、適度なストレッチと運動が重要です。以下のエクササイズが効果的が期待できます。

  • 膝を抱えるストレッチ:仰向けに寝て、片膝を胸に引き寄せます。この状態を30秒間保ち、反対側も同様に行います。これは臀部と腰の筋肉を緩めるのに役立ちます。
  • ハムストリングストレッチ:仰向けに寝て、片脚をまっすぐに持ち上げ、タオルやバンドを使って足を引き寄せます。ハムストリングの柔軟性を高めることができます。
2. 正しい姿勢

日常生活での正しい姿勢は、坐骨神経症の予防と緩和に重要です。以下の点に注意しましょう。

  • 座るとき:背筋を伸ばし、腰をサポートするクッションを使用します。足は床にしっかりとつけ、膝は腰の高さと同じか少し高めに設定します。
  • 立つとき:肩幅に足を開き、重心を均等に分散させます。長時間立つ場合は、片足を台に乗せて交互に休ませると良いでしょう。
3. 専門医の診察と治療

症状が長引く場合や、痛みが強い場合は、整形外科医など専門医の診察を受けることが重要です。画像診断(MRIやCTスキャン)を行い、坐骨神経症の原因を特定します。症状や状態に応じて正しい治療、対策を受けることが早期改善への近道となります。

4. 物理療法

整形外科医の治療提案の一つに、リハビリテーション専門職である理学療法士の指導のもとで行われる物理療法があります。超音波治療、温熱療法などの手法を用いて、筋肉の緊張を緩和し、神経の圧迫を減少させることが期待できます。

5. アイシングと温熱療法

急性期の痛みを軽減するために、アイシングは効果的です。炎症がある場合は、痛みのある部位に20分程度冷却パックを当てると良いでしょう。痛みが慢性化している場合は、温熱療法で筋肉の緊張を和らげ、血行を促進することが助けになります。

注意点は、自己判断をなるべくしないことです。これらの対策を行う際には、前述の通り、整形外科医への診察受けて正しい判断を仰ぐようにしましょう。

6. 生活習慣の改善

健康的な体重を維持し、適度な運動を行うことが重要です。過体重や肥満は、腰や坐骨神経に余分な負担をかけるため、体重管理が症状の緩和に役立ちます。

食事においても、炭水化物やタンパク質、脂質といった栄養バランスの良い食事を心がけることも、全体的な健康を向上させます。

◎当院では

ちなみに当院でも、診察やレントゲン等で状態を評価し、正しい診断が出来るよう努めています。症状や状態に応じてMRIなども活用し、症状の原因究明を行っています。

治療においても、お薬の処方、リハビリテーションでの徒手療法や物理療法などその人、その症状に応じた治療プログラムを提案しています。もちろん、運動の指導もリハビリテーション専門職が行っています。

※当院のリハビリテーションについてはこちらをチェック
※当院の診療案内はこちらをチェック

まとめ

坐骨神経症は、多くの人が経験する可能性のある痛みや不快感を伴う症状です。この記事で紹介した特徴的な症状と対策を理解していただき、適切な対応を行うことで、改善や予防が期待できると思います。もし症状が長引く場合や、痛みが耐えられないほど強い場合は、整形外科の専門医の診察を受けることをお勧めします。

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